1997年公開の今村昌平監督作品で、パルム・ドール賞を受賞した作品です。
ちなみにパルム・ドール賞を受賞したことのある日本人監督は衣笠貞之助、黒澤明、今村昌平、是枝裕和の4人だけのようですね。
また世界三大映画祭のカンヌ、ベネツィア、ベルリン、のそれぞれの最高賞が、パルム・ドール賞、金獅子賞、金熊賞らしいです。(メモメモ)
浮気した妻を殺し8年間の刑務所生活を経た男が、仮釈放となって田舎で理髪店を始めます。
そのうち、主人公の男は草むらで自殺未遂を図った女を偶然救い、その女が理髪店に勤め始めます......。
なんか、ふつうによかったです。笑
原作が『闇にひらめく』という吉村昭の小説なんですね。
私のシェアハウスの近くに吉村昭ゆかりの巨大図書館があり、住み始めたころに吉村昭の初期小説をいくつか読んだのですが、いい文章を書きますよあの人は。(それはそう)
個人的に特によかったシーンは、終盤理髪店の店内で大人数で乱闘騒ぎになるところですね。
電灯が外れて宙ぶらりんになったり水槽が割れたり、そういうのが(たぶん結構長回しのワンカットで)目まぐるしく展開していくのは心地よかったです。
雰囲気が深刻になりすぎず、終始少しのユーモアが混じっている感じもいいリズムになっていた気がします。
短いですが感想以上です。
10月の残りは読書や映画鑑賞はせず、群像に出す小説の執筆に集中することになりそうです。