1954年公開のイタリア映画です。
特に何の取り柄もない女性が、むきむきで粗暴な性格の、胸に巻いた鎖を肺を膨らませて引きちぎる芸一本勝負の大道芸人の付き人になって旅をするという白黒映画です。
前に視聴したルーマニア映画もそうですが、こういうのは私に思いつきようのない設定の物語なので、それ自体興味がそそられます。
そして本作は物語の進行から会話の感じから、何から何までしぶいです。
陽気なふんいきの時間も長いし、人も死んだりするんだけれど、終始なんとも言えずしぶい。
白黒がそういう効果をもたらしているのかもしれませんが、この古い映画特有の感じ、いつもより早く帰宅する学校の帰り道の午後の日差しみたいな寂しさはなんなのでしょうか。
短いけれど以上。