文学の凝縮、アイドルの拡散

しばし休止しようかな

このブログはしばらく更新されていなかったが、本を読んでいなかったわけではなく、むしろここ一、二ヵ月はいままでで一番といっていいくらい読書にふけっていて、といってもそもそも継続的に本を読めるタチじゃないから、いまもせいぜい毎日五十ページ程度のものなんだけど、それでも自分としては文章の摂取の心地よさみたいなものを、さいきんは新鮮な思いで感じている。

直近ではこういうのを読んだ。

古井由吉「蜩の声」

カフカ「変身」

今村夏子「ピクニック」

鹿島田真希「六〇〇〇度の愛」

松浦理英子「風鈴」

保坂直志「プレーンソング」

いちいち感想を書かなくなったのは、単純に作業が面倒になってきたからで、逆に二年弱もよく続いたなと思うが、とにかくそういうことをしなくても以前にくらべ個別の作品や文章を眺める目がずいぶんやしなわれたような気がしていて、もういい加減いい小説が書けるんじゃないかという予感があって、いい小説を書くこと、それで秋ごろの新人賞で結果を出すことにいまはつよく気がむいている。

とくにこの一年くらいは、小説以外にもいくつかの取り組みを始めたり、生活にもけっこうな変化があったりしたんだけど、まあそれはそれとして、とにかく今はいい小説を書いちゃおうかなという気でいる。