文学の凝縮、アイドルの拡散

2019-05-18から1日間の記事一覧

89.西加奈子『うつくしい人』

はじめてちゃんと西加奈子よんだ。 読みやすい。島のゴージャスなホテルに三十路女が一人旅してバーでふたりくらいの変な男と出会うという舞台設定がいい。エンタメっぽいというか定型っぽい書きつけも多いが、光る表現もところどころある。200ページもある…

88.ビートたけし『ホールド・ラップ(ラップ・アップ)』

たけしの小説はじめて読んだが、やっぱおもろい。逐一挿入されるリリックしかり、ギャグベースの文章だが、切実な感じが伝わる。 昼寝て、働く夜中のバイト! 寝ないで暴れた日米安保! みんな卒業、俺だけ迷子! ジャンジャン狂う生活テンポ! 四〇そこらで…

87.石倉真帆『そこどけあほが通るさかい』

最近は乱読乱筆、のつもりだができてたりできてなかったり、慢性的にお金がない、飲んでばかりいるので、女性とも、野郎とも、ひとりの夜は息が止まりそうになる、というのは乱暴すぎる表現、だが遠からず。 『そこどけあほが通るさかい』は今回の群像新人賞…