文学の凝縮、アイドルの拡散

2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

6.『地鳴き、小鳥みたいな』保坂和志ー結びの放棄

『地鳴き、小鳥みたいな』所収 『地鳴き、小鳥みたいな』(50p程度の短編小説)について、「結びの放棄」と題して書いたレポートです。 地鳴き、小鳥みたいな 作者: 保坂和志 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2016/10/27 メディア: 単行本 この商品を含む…

5.『クリーム』村上春樹

今回は、現在発売中の文學界7月号に掲載されている村上春樹氏の『三つの短い話』より、『クリーム』を取り上げます。 文學界2018年7月号 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2018/06/07 メディア: 雑誌 この商品を含むブログ (1件) を見る 『クリーム』は、…

4.本気の感情のやり場について

まれに、喜怒哀楽の種類はうまく形容できないのだけれど、とにかく強烈な感情に打ちひしがれる、ということがあります。 その頻度はよくわからなくて、というのも過去のそういう記憶が鮮明に残っていなくて、1ヶ月に1回な気もするし、1年に1回な気もする…

3.『苦役列車』西村賢太(追記)

昨晩寝ながら考えていたら、ちょこちょこ頭に浮かんできたことがあったので追記を。 『苦役列車』に対する山田詠美氏の、 「私小説が、実は最高に巧妙に仕組まれたただならぬフィクションであると証明したような作品」 という選評は、小説の執筆を生業として…

2.『苦役列車』西村賢太

書評、というほど大したものではありません。 最近読んだ本の、ちょっとした感想文を書いてみようかと思います。 西村賢太氏の『苦役列車』といえば、2010年下半期の芥川賞作品で、この回は朝吹真理子氏の『きことわ』とW受賞でした。 私は当時高校生で…

1.西野七瀬と川端文学

記念すべき初投稿です。 めでたい。 本ブログは私の好きなこと、文学や力学やアイドル等々について、とりとめなく書くことになろうかと思いますが、まあブログを始めた経緯や目的は追い追いとして、初回は肩の力を抜いて1つ小話をしようと思います。 昨年の…