前回の更新から三か月以上空いてしまいました。
実際その間、これといって本やら映画やらに触れていなかったような気がします。
小説はひとつ書きました。
これからもじゃんじゃん書いていく所存です。
どうでもいいですが、単行本ではなく新潮で読みました。
あらためて、私は大学生が主人公の話が好きなのだなあ、と感じました。
場面は基本、ゲイプレイと哲学ゼミの二軸で構成されていて、その取り合わせ自体もよいですし、ところどころの描写もよかったです。
暗闇に目が慣れてくる。ほとんど真っ暗な通路の奥へと歩いていく。その途中の左右には、やはりほとんど真っ暗な部屋、というか窪みのような、トイレの個室ほどの空間がいくつかある――蟻の巣の構造みたいに。目が慣れてくると、パンツ一枚の男たちの顔がぼんやりとわかってくる。比較的筋肉質の若い男ばかりだ。一人の男が暗闇の奥へ消えていくと、別の男がその後に付いていく。さらに別の男がその後から付いていく。男たちは連動する。車間距離を測りながら走る車のように、あるいは、群れなして回遊する魚のように。(冒頭)